七夕の意味と由来は?日本だけではない仰天世界七夕事情ご紹介!

雑学

七夕 意味 由来

 

七夕の由来は?と聞かれて、「七夕は日本の風習でしょ?」と思っている方もいるのではないでしょうか?それ、半分正解!ですが、半分不正解なんですよ。

七夕は日本だけでなく海外にもあり、たくさんの人々に親しまれているんです!ということで、七夕の行事の由来についてや、海外の七夕事情についてまとめてみました。

七夕の由来とは?

七夕は古くから行われている日本のお祭り行事として、人々に愛されてきましたが、七夕の由来はどこから来てきるのでしょうか?その起源には数多く説がありますが、

『織姫と彦星の伝説』

『日本の神事であった「棚機(たなばた)」』

『奈良時代に中国から伝わった「乞巧奠(きこうでん)』

という3つの風習があわさったものと言われています。

織姫と彦星の伝説の由来

七夕といえば、有名な織姫と彦星のストーリーには、「働かない人は怒られて好きな人と会えなくなる」、「一生懸命働けば、もう一度好きな人に会える」といった教訓が盛り込まれているので、子どもには教えてあげたいお話の一つですね!

まぁ、一生懸命働いても、年に1回しか会えないのは手厳しいような気もしますが・・・

この、織姫と彦星の物語は、天の川を挟むようにして輝く2つの星が旧暦の7月7日頃(現在の8月7日頃)に一番輝きを見せることから、「お互いを求めているように見える」といった事を元に七夕ストーリーが作られたと言われています。

ちなみに、古代中国では「琴座のベガ」は、裁縫の仕事の象徴の星で、「鷲(わし)座のアルタイル」(牽牛星)は、農業の仕事の象徴の星と、考えれていました。だから、織姫の仕事は裁縫のである機織りで、彦星の仕事は農業である牛使いだったんですね!

 

「棚機」とは?

「棚機(たなばた)」は、読み方は「七夕(たなばた)」と同じですが、中身に違いがあります。「棚機(たなばた)」というのは神事でつかう着物の織り機の名前です。

古来日本での七夕は、お盆を迎える前の禊ぎ(みそぎ)の日に、お盆行事の一部として、「棚機津女(たなばたつめ)」という行事が行われていました。これは、旧暦7月6日~7日(現在の8月7日頃)の七夕に、町や村から選ばれた乙女が、この時期に訪れる神様を祀るために、水辺の機屋(はたや)に篭るというものです。

そして、その選ばれた乙女を「棚機津女(たなばたつめ)」と呼びました。ちなみに、今でもこの風習が残っている地域もあります。先祖様の霊をお迎えする為に、精霊棚と布で作られた仏教道具である幡(はた)を用意する日とされています。

「乞巧奠(きこうでん・きっこうでん)」とは?

中国の行事に乞巧奠というものがあります。琴座のベガと呼ばれる星は裁縫の仕事の星です。古く中国では織女星の織姫にあやかって、「機織や裁縫が上達するように」と、7月7日の夜、祭壇に針や糸などを供えて星に願いを掛けるました。

 

暫く経つと、織姫と彦星伝説にちなんで、「男女の良縁を祈る」という意味が加わるようになりました。そして段々と、行事というよりは、祭りとしての要素が濃くなり、室町時代には「織女祭」という宮中行事の一つになりました。

江戸時代になると、七夕が庶民の間に広まりました。この頃には乞巧奠、本来の姿は見受けられなくなりましたが、お供えや願い事の風習は現在の七夕祭りへと受け継がれてきたのです。

なぜ、竹に飾るのか?

七夕飾りを(竹)に飾るのかというと、笹は生命力が高く、天に向かいまっすぐ伸びていることから、『邪気を払って、短冊に書かれた願い事を空に届けてくれる』と考えられていたようです。

 

海外の七夕のご紹介!

元はと言えば、中国から来た七夕の文化ですが、中国では七夕に笹飾りをするという事は全くありません。これに関しては日本独自の風習といえます。元は同じ七夕なのに、ここまで風習が変わったのは面白いですね。

ここで、海外の七夕をちょっとだけ覗いて見ましょう!

『韓国』

韓国では、1年ぶりに織姫と彦星が出会い「うれし涙」を流す為、七夕の日は雨が降るとされており、七夕の日に雨が降れば「うれし涙」で、もし翌日まで雨が続くと別れを惜しむ「悲し涙」と言われています。

日本では、「雨の日は天の川が隠れるので、織姫と彦星が会えない」
という話を聞いたことがありますが、「嬉し涙」なんてロマンチックで素敵ですね。

『台湾』

台湾では、7月7日はの七娘媽(織女)の誕生日とされていいて、台南や鹿港では「做十六歲」という成人式をこの日に行っています。

『中国』

中国では近年、七夕は中国伝統の「バレンタインデー」とも言われています。織姫と彦星物語から、七夕は恋人の日というイメージが強いそうです。

『アメリカ』

七夕のイメージが全くないアメリカですが、「ロサンゼルス七夕祭り」というお祭りがあります。これは、8月中旬頃に同市のリトルトーキョーにて二世週日本祭(二世ウイーク)に合わせて、2009年から開催されているものです。

ロサンゼルス七夕祭りは、本場仙台の祭りをよく知る宮城出身で同県人会の会長を17年間務める米澤義人氏の発案したお祭りで、日本からやってきたお祭りです。

『ブラジル』

1979年から「サンパウロ仙台七夕祭り」を開催しています。同祭がきっかけとなって、ブラジル国内の30以上の都市で七夕祭りが開催されており、国土のほとんどが南半球にあるブラジルにとっては「冬の風物詩」として定着しています。

ちなみに、この仙台祭りですが、フランスのパリ市では「仙台七夕まつり IN パリ」が行われるなど、広がりを見せています。その他、仙台市が海外での七夕普及も行っており、仙台七夕国際交流実行委員会(市民組織)などが各国での七夕飾り付けを行っているんですよ。

日本の七夕が世界に広がっているのは凄いですよね!

『ギリシャ』

ギリシャの「七夕の伝説」は織姫と彦星物語と違い、悲しい物語です。ギリシャの七夕伝説→http://www.jishujinja.or.jp/tanabata/world/gre.html

まとめ

七夕は古代中国で生まれ、日本へやって来ました。そして時代と共に、徐々に変化していき今の七夕になりました。なので、同じ「七夕」を元にしている中国、韓国、台湾と比べると独自の風習へと変わった日本の七夕。そんな日本の七夕が、今度はヨーロッパやアメリカへ渡っていき、徐々に七夕の輪が広がっていっています。

七夕が色んな国で親しまれているなんて、とても素敵な事だとは思いませんか?

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