お盆の時期がやってくると、仏壇の前お盆飾りを行いますよね。
しかし、お盆飾りとはどのような意味があるのか知っていますか?
毎年恒例のようにしているけれど、どういった意味があるのかまでなかなか今更聞けずに、準備をしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
準備するなら、どういった意味合いがあるのかも知っておきたいところですよね。
お盆飾りとは・・・?
お盆飾りとは、お盆の時に作る精霊棚のことをさします。
また、お盆はご先祖様を「おもてなし」するための儀式です。
一年に一度、ご先祖様が皆さんのところへ戻って来られるということなので、重大イベントですよね。
そこで、お盆飾りとお盆飾りに秘められた意味を紹介しましょう。
盆提灯
ご先祖様は、お盆の時期になると皆さんのご家庭に帰って来られますよね。
その時に、自分の家を間違わないように目印として提灯を燈しています。
また、アパートやマンションなどでは迎え火をすることが難しいこともあり
盆提灯として灯りを燈します。
ナスの牛、きゅうりの馬
小さいころから、見かけることが一番多いのではないでしょうか?
なすびでは、牛を作り、きゅうりでは、馬を作ります。
これは、ご先祖様が帰って来られる際に乗る乗り物です。
帰って来られる時には、きゅうりの馬に乗って、少しでも早く帰ってきてほしい。
そんな気持ちを表しています。
反対に帰られる時には、ナスの牛に乗って、少しでも楽しい時間をゆっくりと
味わって帰ってくださいね。という意味が込められています。
盆花
盆花は、精霊棚に飾るお花です。
菊・リンドウ・キンセンカ・スターチス・トルコキキョウなどが挙げられます。
これらの花の意味としては、「真実」「誠実」「慈愛」「変わらぬ心」「清々しい美しさ」
などの花言葉があるため、用いられています。
地域や家庭によって多少の違いはあるかもしれませんが、トゲのある花、
香りの強い花はふさわしくありません。
また、バラやヒガンバナ、ユリなどは避けましょう。
ボトッと花びらが落ちてしまうような花も縁起が悪いとされ控えた方が良いです。
生花
お清めの意味合いがあり、ご先祖様や私たちの心を清めるという意味があります。
夏の果物や野菜
百味五果の意味合いがあります。
ご先祖様が好きだったものや季節の野菜や果物をお供えします。
仏教や宗教、地域などにもよって飾り物に使用するものも異なることもありますが、このように、お盆の飾りには様々な意味が込められています。
お盆飾りの飾り方
〈準備するもの〉
- 精霊棚は部屋のサイズにあったものを準備する。
その時、和室用のテーブルなどを代用してもOK! - 上段には、位牌や盆花、仏膳
手前には、お供え物を置く - 盆提灯2個
〈お供え物〉
- 果物やお菓子
- ホオズキ、ハマナス
- お団子
- 水の子
- 故人の好きだった食べ物
- ナスときゅうりの精霊馬
〈お盆飾りでは、精霊棚を仏壇の前に置きます〉
- 仏壇の前に座卓や小さな机を置き、病気を治し、邪気を払うといわれている「まこも」を敷きます。
- 盆棚の両脇に盆提灯を置きます。
- 四方に笹竹を立て、縄を張って結界を張ります。
- 縄にはほおずき、そうめん、昆布などをつるします。
以上が、一般的な盆飾りの仕方ということにはなりますが、地方によっては異なる場合もあるので、家庭ならではの伝統的なやり方も知っておく必要がありますね。
また、盆提灯ですが、新盆では〈初盆〉では、白色のものを使い、それ以降は模様の入ったカラフルな盆提灯を使用します。
新盆を迎える方は、故人が亡くなられてから初めて家に帰って来られる大事な行事です。
迷わず帰って来られるよう、迎えてあげましょう。
お盆飾りは、いつからいつまで?
お盆の時期は、地域によっても異なりますが、8月13日から8月16日の4日間に行われることが多いですよね。
地域によって異なるので、お盆の時期を確認しておく事も大切でしょう。
- 精霊棚を飾る時期
13日からお盆に入るので、その時の状況にもよりますが、12日の夕方から
13日の朝には飾りつけが出来ていると良いでしょう。
また、12日には迎え盆に間に合うよう、お花やろうそく、線香など必要なものを
準備しておくと良いですね。 - 精霊棚を片付ける時期
16日が送り盆なのでその日には片付けてしまわず、17日に整理することが
好まれます。
最近では住宅状況や廃棄物の関係などで自宅で燃やしたり、川に流したりすることに規制がかかっているところもあるようです。
役目が終わった精霊馬などを、粗雑に扱うことのないように気を付け、最後に合掌し塩をふりかけ供養し、家庭ごみとして処分する場合も仕方ない場合もありますが最善としては、寺院に持って行き供養を最後まで済ませることをお勧めします。
~まとめ~
盆飾りについてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?
お盆の飾りつけは毎年しているけれど、新盆〈初盆〉の場合には少し違ったお迎え方をすることが分かりましたね。
どのような形であれ、ご先祖様もみな様のところへ帰って来られることを楽しみにしておられることでしょう。
準備をする段階から、それぞれの思いを込めながら、お盆をお迎えください。