日本では、十五夜の月を「中秋の名月」と言います。
でも、「お月見」や「中秋の名月」って言葉は知ってるけど、実際なぜそう呼ばれるようになったのか?どういうことをするのか?など、詳しくご存知ではない方も多いはず。
今回は、中秋の名月の意味は?十五夜の由来は?2017年はいつ?中秋の名月にはどんなお供えをするの?などについて、ご紹介します。
目次
中秋の名月の意味は?十五夜の由来は?
中秋の名月ですが、現代は太陽の動きを基準として日付を決める 太陽暦をもとに決められています。
しかし昔は、太陽ではなく月の満ち欠けを基準として決める太陰暦が使用されていました。
その太陰暦では、
- 1月 2月 3月 春
- 4月5月 6月 夏
- 7月8月9月 秋
- 10月11月12月 冬
としていました。
そして、7月8月9月を秋とするちょうど真ん中の、8月15日を中秋と呼んでいました。
このことから、中秋の名月とは、旧暦の8月15日の名月という意味になります。
ちなみに、「仲秋の名月」という言い方もありますが、同じようで少し違います。
旧暦の秋 の7月8月9月は、それぞれ、「初秋 仲秋 晩秋」と言われていました。
なので、仲秋とは旧暦の8月のことを指します。
つまり、中秋が8月15日で、仲秋は8月全体のことになります。
結果的には、名月をつけるとどちらも旧暦の8月の十五夜の月を意味することになります。
仲秋の名月と中秋の名月。
どちらも間違いではないですが、現代では中秋の名月と使われる方が多いですね。
それではなぜ、一年に何度も満月の日はあるのに、中秋の名月だけが特別なのでしょうか?
それは、旧暦の8月は一年の中で最も空が澄み渡る時期で、月が明るく美しいとされていることが理由としてあげられます。
そして、この中秋の名月を楽しむようになった由来は諸説あります。
夏の作物の収穫時期が終わり、稲刈りをするまでの時期に、稲の豊作を祈る宴を綺麗な満月のもと行ったことが始まりとされている説。
また、稲の豊作ではなく芋類の収穫祭として畑作儀礼とする説もあり、この場合は中秋の名月のことを「芋名月」とよびます。
さらに、中国からの渡来説。
中国では、昔から月を見る催しの望月という行事があり、平安時代に遣唐使によって日本に伝わり、はじめは貴族たちの間での風習だったものが庶民にも広がっていったとされています。
2017年の中秋の名月は?
旧暦の8月15日を新暦で換算すると、
2017年は10月4日となります。
ちなみに、
- 2018年は9月24日
- 2019年は9月13日
- 2020年は10月1日
実にバラバラですね。
しかも、この中秋の名月と呼ばれる日に、満月が見られるとは限らないのです。
じつは、月と地球の公転の関係で、中秋の名月の日が満月にあたるとは限らなくなっています。
ですが、実際は数日しか変わらないので、見た目にはほぼ満月と変わりはないですよ。
2017年の満月日は、10月6日となっています。
中秋の名月にはどんなお供えをする?
一般的に知られているのは、月に見立てたお団子と魔除けの力があるといわれるススキです。
他にもいくつかご紹介します。
月見団子
月見団子は、満月の形を真似ており、豊作祈願、収穫のお祝い、健康や幸福の願いも込められています。
お供えする月見団子の数は、十五夜にちなんで、15個。
また、一年間の満月の数である12個 。 うるう年の時は13個。
など、地方によってもばらつきがあるようです。
すすき
お米の稲穂をイメージして、一緒にお供えされており実際に稲穂をお供えするということもあります。
また、魔除けの力があるともされています。
里芋
十五夜はたくさん芋類が収穫される時期ともあって、別名「芋名月」と呼ばれています。
里芋など芋類の収穫をお祝いする行事ともなっていることから、サツマイモや里芋などをお供えすることもあります。
その他
お饅頭や旬の野菜や果物、季節の草花などでもいいですね。
ちなみにブドウなどのツルものは、神様との繋がりを強くするとも言われています。縁起がいいですよね。
お供えの仕方は?
基本的には、どこに置かないといけないという決まりはありません。
例えば、月が見える窓側やウッドデッキ、庭でもいいですし、リビングでもいいでしょう。
月から見て、
左側に自然のもの (ススキや草花)
右側に食べ物 (お団子)などを並べます。
お供えものは、三方(さんぽう)がいいですが、必ずご自宅にあるようなものでもないので、白いお皿に半紙でも大丈夫です。
中秋の名月に食べるものは?
中秋の名月は秋の収穫を祝う行事のため、芋類や旬の果物、野菜を使用した食べ物や、お月様をイメージした食べ物を食すことが多いです。
- 里芋の煮物
- かぼちゃの煮物
- 筑前煮
- 栗ご飯
- さつまいもごはん
- けんちん汁
- ブドウ
- 月見団子
- 団子汁
- 月見うどん
- 月見バーガー
- 鳥つくね
このように秋に収穫される旬の果物や野菜で調理されたものや月に見立てたものを食べて、お月様に収穫の感謝をしていたとされています。
まとめ
いかがでしたか?
今までなんとなくお月見をしていた方でも、由来や意味を知ると、さらにお月見(中秋の名月)を楽しむことが出来るのではないでしょうか?
特に難しい決まりはないので、月見団子を用意してお供えして食べるだけでも雰囲気がでて楽しめると思いますよ。
今年はぜひ試して見てください。