百日咳 症状 赤ちゃん

 

百日咳とは、百日咳菌への感染によって起こる、激しい咳が特徴の感染症です。

百日咳は大人だと約2ヶ月ほどで自然治癒してしまう病気ですが、赤ちゃんは月齢が低ければ低いほど、重症化しやすく、合併症のおそれもあり、最悪の場合、死亡してしまうこともある危険な病気です
しかし、百日咳は予防接種などで予防できますし、赤ちゃんが百日咳に感染してしまった時の症状や治療について、事前に知っておくことで適切な対処をすることができます。
お父さん、お母さんなら異変に気づくこともありますので、百日咳の症状や治療法、予防法についてまずは理解しておきましょう。

 

 


百日咳の症状とは?

百日咳は、一般的にカタル期、痙咳期、回復期という3つの期間を通して、症状が変化していきます。

カタル期(約2週間)

百日咳は7日~14日ほどの潜伏期間を経て発症し、初期症状としては、軽い咳や鼻水といった風邪に似た症状が出ます

その後、乾いた咳・湿った咳が出始めますが、この頃は風邪との見分けが難しいのが現状です。

また、百日咳特有の「ひゅゅゅゅーー」という息を吸い込む笛のような音(レプリーゼ)6ヶ月未満の赤ちゃんには見られないことも多いです

普段から赤ちゃんの様子を観察して、普通の風邪と違うかな?と感じたら、早めに医療機関での診察を受けるようにしましょう。

痙咳(けいがい)期 (2~3週間)

初期症状から1~2週間が経つにつれて咳が悪化し、「コンコンコン」と短い咳が発作的に続きます

息を吸い込むときに笛のような「ヒュー」という高い呼吸音が鳴るのが特徴です。

この特徴的な発作を「発作性けいれん性咳そう」と言います。

ただし、注意が必要なのは「発作性けいれん性咳そう」は幼児によく見られる症状で、生後6ヶ月未満の赤ちゃんや大人には見られない症状ということです。

さらに、生後6ヶ月以下の赤ちゃんでワクチンが未接種の場合、チアノーゼを起こしたり、無呼吸発作やけいれん、意識消失などに陥り、重篤になることもあり注意が必要な時期です。

症状の程度によりますが、合併症にも注意が必要な時期ですし、基本的には入院を勧められると思います。

回復期(2~3週間)

ときどき発作性の咳が起きますが、基本的に咳は徐々に治まっていきます。
2~3週間経過すると、回復期に入りますが、完治するまではまだ約6ヶ月ほどかかりますので、回復期後の経過も気を付けて観察しましょうね。

 

 

 

 


百日咳の治療法とは?

百日咳の症状が出たり、百日咳にかかっている可能性が高い場合は、病院で確定診断を行います。
具体的には、鼻に細い綿棒を入れて、採取した菌を培養する検査や、通常2回の採血が行われる血液検査が行われます。

百日咳に感染したと診断された場合、一般的に治療に使われるのは抗生物質です。

マクロライド系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質の種類が治療の中心となるでしょう。

治療に反応すると、1~2週間のうちに症状が治まっていくことが多いのですが、全治するまでには約4週間程度はかかります。

また、6ヶ月未満の赤ちゃんは激しい発作のような咳のため、チアノーゼや呼吸困難を起こしやすいことや、ミルクが飲めない、顔色が良くないなどのときにも自宅療養ではなく、入院治療が主となります。

一般的な咳止めはまず効きません

強い咳止めの中には、呼吸抑制作用がある薬品もあり、乳幼児に使用すると呼吸停止することがありますので、使用しないでください。
市販薬に含まれているリン酸コデインなどがこのような薬です。

百日咳に限らず、必ず病院へ行って薬を処方してもらうようにしましょうね。
できるだけ早期発見して治療を始められたらいいのですが、百日咳は発見が難しいため、症状が悪化してからの服用になってしまうことも多いですね。

百日咳の予防法は?

 


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百日咳は、子供の命を奪う可能性を持った危険な病気で、かかる前に予防することが大切です。

特に小さなお子さんがいる家庭は、大人自身が体調管理をしっかり行い、感染源にならないよう注意してください。

百日咳の予防には、4種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)が効果的で、ワクチン接種による免疫効果は、5~10年ほど持続するといわれています。

通常、乳幼児は1年かけて4回ワクチンを接種します。

ワクチン接種の時期は、生後3ヶ月からです。
決して後回しにせず、きちんと行くようにしましょう。

まとめ

つらい咳に長い間苦しむのを防ぐためには、赤ちゃんの様子を普段から観察することが大事です。

百日咳に感染してしまっても、カタル期での早期治療を行うことで、苦しみを軽減することができます。

  • 赤ちゃんが普段とは違う咳をしている
  • 呼吸の様子がちょっとおかしい
  • 顔色がすぐれない
  • おっぱいやミルクの飲みが悪い

など、いつもとちょっと違うかも?と思ったらすぐにかかりつけの病院へ行ってくださいね。

お父さん、お母さんがしっかりと赤ちゃんを守ってあげましょう。