夏は、ちょっと外出しただけでも衣服が汗でびっしょりになってしまいますね。そのままにしておくとべとついた感じになりますし、 襟などの汚れも早く目立ってきてしまいます。
かといって汗になるたびに洗濯をしていては、せっかくの外出着もひと夏でふだん着のようにくたびれてしまいますね。生地の風合いをいつまでも保ち、さっばりと気持ちよく着るために、水を上手に使って汗を処理する方法を覚えましょう。水で濡らすだけなら材質の変化もほとんどありません。
水で固くしぼったタオルでトントンと叩く
ビニールクロス等を敷いた上に服を平らに置いて、襟や袖の舌、背中の部分を水で固く絞ったタオルで、びっしょり濡れない程度に叩いて汗を薄めていきます。
パンツの場合は裏返して、特にウエスト回りを入念に叩いていきましょう。
シルクやウールのものをそのつどクリーニングに出すわけにもいきません。麺屋ポリエステル、アセテートなどは気軽に水洗いもできますが、やはり選択を繰り返していると色艶は徐々に失われてきます。
この方法は、少し汗になった時や水洗いしたくないシルク、ウール、レーヨンなどに適しています。固く絞ったタオルを三角形の形に折りたたんで、手首のスナップを効かせて叩くコツをしっかり会得すると、簡易クリーニングをはじめ衣服の手入れ全般にすごく役立ちます。
タオルの面はときどき替えてください。たたいた後は、ハンガーにかけて、室内てよく乾かしてからしまうようにするといいですね。
霧を吹いて汗を薄める
叩くよりたっぷりの水を使って汗を薄める方法で、シルク、 ウール以外のほとんどの素材に向いています。表にしみ出す程、汗をかいたら、風呂場などて霧が流れるほどたっぷるとかけ、そのまま吊るして乾かすようにします。
服を裏返してハンガーにかけ、汗のしみた状態に応じてきりの分量を加減しながら、衿、後ろ身頃、前身頃、袖下、ウェスト回りなど、上から順にかけていきます。乾いたタオルにはさんで水気を取れば乾きが早くなります。
上身頃を水に通す
ぐっしより汗が出て、霧吹きては間に合わないときには思いきって上身頃だけをザブッと水につけ、濡れたほうを下にしてかるく脱水し陰干しすればさっばりします。よく振りさばけばアイロンの必要もありません。
衿の部分洗い
衿山の汚れだけが気になるときは、小さなボールに水と洗剤液(水100ccに液体中性洗剤を小さじ1/4弱を混ぜる)をそれぞれ用意して、その部分だけをナイロンネットで叩きます。よくすすいだ後、軽く脱水してふりさばき、陰干しします。衿なしや袖なしのくりの部分も同様にします。
全体がべとついてきたら丸洗いを
丸先いは部分的な手入れをする時以上に素材や色落ちに注意が必要ですが、夏物には丸洗いできるものも多いです。綿、麻、ポリエステルなどはもちろんですが、 アセテート、テンセル、難しいといわれたレーヨンも混紡の割合によっては扱いやすいものもあります。 裏つきは、裏がポリエステルやキュプラなどなら安心てす。
できるだけ短時間てすませるため、洗剤液とすすぎの水は同時に用意しておきます。すすぎはたっぷりの水で泳がせるように2回して、両手で丸く抱えて水から上げ、ごく短時間脱水します。ハンガーにかけて室内に干せばすぐに乾くので、アイロンは不要です。
最近では、夏でも機能的なパンツが好まれるようになってきました。面や麻に限らず、涼しそうな素材が出まわっていますから、家庭て洗えるものは水洗いてさはりとさせましょう。パンツスーツを洗う場合は汚れの少ない上着を先に、その後にパンツを洗います。すすぎはたっぷりの水て2回ぐらい、パンツの中にもよく水を通すようにします。
まとめ
夏の間の洋服の汗対策。主に過程での水洗いの方法を中心にご紹介しました。汗の量は、体質やその時の、天候や気温によっても大きく変わってくると思います。水洗いして問題のない素材の場合は、汗の程度に応じて、帰宅後すぐに汗の始末をすれば、大事な洋服も汗ジミができたり、いやな臭いがつくこともなく快適に着ていくことができます。上等な服ほど、洗剤洗いは控えめにすることが、洋服を長持ちさせるための秘訣だと思います。