宗派というのは13宗派ありますが、浄土真宗というのは他の宗派とは少し違っています。私の実家は浄土真宗ではないのですが、比べてみるとかなり違います。お盆の仕方などはもちろんですが、根本的な考え方が違いますね。
私はあまり宗教には興味がないので、一般的なことしか知らないし他の宗派との違いというのも意識したことがありませんでした。今回いろいろ調べてみて、深いなぁ・・・と思いました。
だいたい自分がなにと決めるわけじゃなく、親から受け継いだものをそのままやっていくという人がほとんどだと思うので、自分の家が普通と誰もが思ってますよね。私も自分の実家でやってたことが基準になってるので、夫の実家ではだいぶ違うなと不思議な気持ちで過ごしました。
浄土真宗のお盆
他の宗派ではお盆になるとなすやきゅうりの馬を作ったりお寺に提灯をもって火をもらって仏様を迎えにいったり送り火を焚いたりといろいろありますよね。しかし浄土真宗はそういうことを一切しません。
ただ、仏壇をきれいに掃除して花を飾ってというようなことをするだけです。仏様をお盆だから家に入れる、終わったから追い出すというような考え方をしないということです。
お盆だからではなくいつでも家にいるという感じでしょうか。ですから特別お盆だからどうこうするということはないのだそうです。ちなみに葬儀のあと家に入る前に塩を体にふって清めますが、これも死者を不浄のものとしているとして浄土真宗ではしないのだそうです。
当たり前だと思ってることが他の宗派ではまったく違うのですね。浄土真宗には「安芸門徒派」と「西本願寺派」というのがあり、西本願寺派ではお盆には何もしないのですが、安芸門徒派は他の宗派のように迎え火送り火をするのだとか。本当に幅広くて理解するのも大変ですね。
ただし、お盆では何もしない浄土真宗ですが、初盆はきちんと行います。基本の流れは似たり寄ったりですが、準備する道具類が違いますね。
浄土真宗の初盆
初盆とは亡くなってから四十九日が過ぎた場合に行われます。具体的に言うと6月25日までに亡くなった人は今年の夏に初盆になります。亡くなってからお盆までの間が短い場合は翌年のお盆となります。
初盆は約一か月前から準備します。お坊さんへの予約がまず一番先です。お盆中お坊さんはとても多忙ですからね。
次に会食をする場所を決めて予約をします。
会食の予算は3,000円から5,000円くらいで、引き出物は2,000円から5,000円です。その家家でどのくらいの親族を呼ぶのかはわからないですが、うちの場合はごく近しい親族のみでおこないましたのでハガキなどは出さず電話で済ませました。引き出物を用意して会食のあと持ち帰ってもらいます。
お坊さんへのお布施は3万円くらいです。他にお車代で5,000円から1万円です。僧侶が会食を辞退された場合は御膳料もお渡しします。だいたい5,000円から1万円です。
私の実家のほうでは初盆はお寺にはいかず、お坊さんが家に来るだけでした。親族も普段着で大丈夫でしたので、夫実家のほうでの初盆では驚くことが多かったです。もしかしたらうちのほうだけが非常識なのかという疑問も残ります・・・
夫実家での初盆はきちんと礼服を着てお寺に集まりますが、よその家と合同でした。お坊さんは1人なのでそりゃそうですよね。ただ一言、お盆の礼服はものすごく暑い!これにつきます。男性はほんとに大変ですよね。ジャケット着ないといけないですからね。
浄土真宗の仏壇
浄土真宗の初盆では、他の宗派のように灯篭(とうろう)、盆提灯(ぼんちょうちん)、精霊棚(しょうりょうだな)などは飾りません。なんだかとてもさびしい感じがしますが、お盆だから特別ではないと言う考え方ですから当然と言えば当然ですね。でもまったくなにも変わらないわけではないですよ。
飾るものは全部で5つあります。
1.三具足
「花瓶」「香炉」「燭台」のことです。お花はちょっと豪華に飾りましょう。
2.お供え
お供えには米や穀物を原料にした菓子類や季節の果物など。
3.打敷(うちしき)
打敷とは仏壇の前卓に飾る敷き物です。色に決まりはないですが金や銀・赤などきらびやかな模様でできています。仏壇によって大きさが違いますからサイズを測ってから買いましょう。
4.お仏飯
仏様に食べてもらうご飯で、朝供えて昼前には下げます。
5.供笥(くげ)
一対に、丸餅を2段ほど供えます。供笥というのは初めて聞きました。しかも餅を供えるとか・・・切り餅でも大丈夫です。
全体的にいつもより少し豪華にという感じですね。
まとめ
今回は浄土真宗の初盆についてまとめてみました。いかがでしたでしょうか。
本当に宗派というのはそれぞれで奥が深いですね。これを機会に他の宗派についても勉強してみたいなという気分になりました。