6月1日は、学校や会社のの制服がいっせいに涼しい夏服に変わる衣替えの時期ですね。制服のある学校や会社では殆どの場合、6月と10月に衣替えをします。家庭においても、冬服と夏服を入れ替えることによって気分も一新しますし、何よりも部屋がスッキリします。ここでは衣替えの時期についての由来や基本、服の収容方法などについてご紹介します。
衣替えの由来
衣替えの由来は、平安時代の宮中行事として始まったと言われています。当時は4月1日と10月1日の年2回で衣替えに合わせて装束といっしょに調度品も夏用に変えて、季節の区切りとけじめと言うものを大切にしていたそうです。
江戸時代になってからは、衣替えは多くの人々の週間になって衣類を整理する日の目安になりました。夏の衣替えが今日の6月1日に定められたのは明治時代以降のことです。時代とともに様々な衣替えの風習がありました。着物を着ていた頃には、裏地のある袷(あわせ)から裏地のない単(ひとえ)に変えたのもその一つです。
衣替えの基本とポイント
衣類を次の年に気持ちよく着るためには、カビやしみ、虫食いなどから守る必要があります。衣類の収納の方法は色々なものがありますが、衣替えの基本やポイントを押さえて行いましょう。
①汚れを取る
汗や食べ物のカスはしみや虫食いの原因になります。必ずクリーニングに出すか洗ってから収納するようにしましょう。一度でも袖を通した衣類についても同様です。
②よく乾燥させる
衣類が湿っていると湿気がこもって、カビの原因になります。クリーニングから戻ってきた衣類の場合は、かかっているビニールを外してから収納しましょう。
③収納はお腹と同じ8分目に
収納ケースに目一杯詰め込むのはやめましょう。シワや型崩れを防ぐために収納ケースの8割程度が目安です。
④防虫剤を入れる
ウールの衣類の場合は必ず防虫剤を入れておきましょう。衣類を収納する際に、衣類の上に置くような感じがいいです。
衣替えの収納方法
忙しいとついつい遅れがちになってしまう衣替えの時期ですが、冬服をします時期には特に気をつけたいところです。2、3日間、晴れの日が続く日を見計らって行うのがベストになります。
スーツやコートなどにブラシをかける場合は、上から下へ毛の流れと逆むきにブラシを当ててホコリを払うようにするのがいいです。またポケットは袋を裏返してから、隅にたまったホコリを出しましょう。
ハンガーにかけるときは前ボタンをはずしておきましょう。
湿気は下に向かうほど多くなるので、たんすや収納ボックスに片付ける時は、カシミヤ(ウール)の衣類などデリケートな衣類ほど上の段に入れるのが良いです。例えば、ウールのセーター類は上段に、洗いやすい綿のTシャツなどは下段に収納するといった具合ですね。
防虫剤は、ヒノキやヒバなどの木材精油やシトロネラなどのハーブを使った天然の防虫剤がおすすめです。いっしょに防湿剤も入れておくのがベストです。
綿貫(わたぬき)とは?
四月一日、あるいは四月朔日と書いて「わたぬき」と読みます。なかなか読めませんね。感じからは全く想像できない読み方です。実は、この言葉は衣替えに関係した言葉です。平安時代の宮中では、旧暦の4月1日ち10月1日に衣替えが行われました。4月1日の衣替えは綿入りの衣服から綿を抜いたことから「綿貫」と呼ばれるようになったとのことです。
まとめ
夏服に袖を通せばひんやりとした生地の触感が気持ちいいですね。なんだか体が軽くなった感じさえします。気分が一新して「今日からまたがんばる!」と言った気持になってくるから不思議なものです。四季がはっきりとある日本ならではの風習かもしれませんね。
衣替えは、ちょっと面倒に思うかもしれませんが、健康面や収納面、衣類の保存という色々な観点から必ずおこなったほうがいいものです。年2回、習慣づけて行うようにしたいものです。