六月頃、雨季の季節になると綺麗な花を咲かせてくれるあじさいを鉢植えで楽しんでみませんか?庭植えのイメージが強いあじさいですが、ポイントを抑えていれば、初心者でも鉢植えで綺麗にあじさいを咲かせることが出来るんですよ!
一番最初に大切なのは、「鉢植え向きのあじさいを手に入れる事」です。しっかりと確認しておきましょうね。
鉢植え向きのあじさいの種類
あじさいには、栽培特性から大きく3つのグループに別れます。『ヤマアジサイ』『アジサイ』『北米産』です。『北米産』のものは庭植えで栽培するものが多い為、ここでは『ヤマアジサイ』『アジサイ』の二種類をご紹介しますね。
育てる環境にあう品種を選ぶのが上手く咲かせるポイントになります。
ヤマアジサイ
特徴:野生から見出された変わりものや、それらを改良したものです。樹高は1m程度で、鉢植えで栽培されることが多いのですが、適当な土壌の湿度が保てれば、庭植えも可能です。
開花時期:5月下旬~6月
環境:半日陰で極端に乾燥しない環境を好みます。
鉢植え向きの品種
・紅
長野県で発見された紅色の代表的な品種。
特徴:額縁咲き。
咲き始めは白いですが、日が経つうちにだんだんと赤みを帯びて最後には深紅になります。
・アマチャ
本州中部に分布するヤマアジサイの変種。
特徴:葉が細く、先が長く尖ります。
花は主に白色で、樹高は1m程度です。
・七段花
シーボルトの「日本植物誌」に描かれている品種。
特徴:花は星形で、何段にも重なって八重になっています。生長が遅いです。
アジサイ
特徴:ガクアジサイやアジサイを交配したグループ。鮮明な花色や豪華な花房、光沢のある葉が魅力的なもの多いです。
開花時期:6~7月
環境:大きく育つ品種が多く、丈夫で日なたでも育てることができます。
鉢植え向きの品種
・フェアリーアイ
2006、2007年のジャパンフラワーセレクションでフラワー・オブ・ザ・イヤーを受賞した話題のアジサイです。
特徴:花は濃いピンク、酸性土壌では青紫の八重咲き。
咲き進むにつれ、額縁咲きから てまり咲きになります。花もちがよく、夏に緑色になり、秋には赤に変化するので秋色アジサイとしても楽しめますよ。
・ジャパーニュミカコ
交配に多用される紅覆輪のヤマアジサイの品種「キヨスミサワアジサイ」とガクアジサイの交配種です。
特徴:てまり咲きで、白地に赤紫の縁どりの対比が鮮やかな品種です。
時間が経つにつれ、花全体が赤くなります。赤紫色として販売されていることもありますが、酸性土壌では紫色の覆輪になります。
・ギャラクシー
花を星に見立てて、それが集まった花房を「銀河」(ギャラクシー)として命名されました。
特徴:中輪のてまり咲きで小さな八重咲きの花が非常にたくさん咲く、かわいらしい品種です。
赤色で販売されていますが、酸性土壌では青色になります。丈夫で育てやすいです。
あじさいの育て方
・鉢植えの置き場所
夏:半日陰
春・秋:日当たりの良い場所
冬:直接風が当たらない、日当たりの良い場所
※あじさいは耐寒性がありますが、あまりにも強い北風に、さらされるような場所では枯れてしまいます。
※アジサイは日当たりのよい場所の方がきれいな花を咲かせます。しかし、西日が強く当たるような場所は栽培には向かないので注意が必要です。
あじさいの植え付け方
『植え付け時期』
休眠期の11月~3月上旬。または5月~9月
土:用土は水はけの良いものがよく、「赤玉土に腐葉土を7:3の割合」で混ぜたものが適しています。
鉢植えの底には小石を敷いて水はけを良くし、軽く土を敷いてから苗を植えます。残りの土を入れたらしっかりと押さえ、たっぷりの水を与えましょう。
水やりのやり方
夏:朝と夕方
春・秋:1日おきに1回
冬:乾燥したら与える
鉢植えの栽培では、水切れを起こしやすいです。土が乾いたら、たっぷりと水を与えるようにしましょう。ヤマアジサイ系は水切れに弱く、土が乾燥してしまうと花付きが悪くなったり、萎びてしまいます。
肥料について
寒肥→12月~2月の間に、2~3回
花後→開花後1~2か月を目安に2回程
緩効性の化学肥料などを与えましょう。
花が終わったら剪定をする
花後は、なるべく早く剪定をしましょう!八月以降だと枝が充実せず芽花が出来ませんし、秋以降だとせっかくの芽花が切り落とされてしまいます。
花が咲いた枝を地面から3分の1ほど残して深く切り込みます。
※花がつかなかった枝はそのままでOKです。
鉢植え栽培で気を付けたいこと、ポイント3つ。
①必ず「鉢植え向き」のあじさいをチョイスしましょう。
②水切れを起こしやすいので、土が乾いていないか気おつけて、こまめに水やりを行いましょう。
③あじさいは大きく育つため、鉢植えでは根詰まりを起こしやすいです。鉢植えの底から根がはみ出すようなことがあれば、植え替えを行いましょう。
植え替えは「ふたまわりほど大きな鉢」を選択してくださいね。
※大きく育ちすぎた時は、株分けを行ってもいいです。
まとめ
あじさいは庭植え向きと鉢植え向きの品種があり、異なった栽培方法をしてしまうと上手く育ってくれません。鉢植えで育てる際は、手に取った品種が鉢植え向きかしっかりと確認しておきましょうね。
また、鉢植えは水切れを起こしやすいので注意しましょう。綺麗なあじさいが咲いてくれるように頑張りましょうね!