夏休みは宿題がいっぱい!遊ぶ前にさっさと済ます子もいれば、
提出日ギリギリまでとりかからない子もいます。
ドリルや読書感想文はそれができても、観察日記や自由研究は
一日でパッとできるものではありません。
時間がなくなって今さら何もできない、とならないように、早くから
取りかかっておく方がいいでしょう。
どうせやるなら楽しくやろう!まずは興味が持てるものを探しましょう。
書店に行けば、夏休みの自由研究のキットが所狭しと置かれています。
最近はネットでもいろいろな企業がテーマを提供しています。
なかなかアイデアが思い浮かばないようなら、とりあえずそういったものから
ネタ探しをしてみてもいいでしょう。
ただ、手っ取り早くできるものは他の子とかぶってしまう怖れがあります。
オリジナルであれば自分への評価になりますが、同じものが何点もあると、
どうしても優劣をつけられてしまいます。
それに、ああ、手っ取り早くやったんだなあ、と先生にも思われてしまうでしょう。
興味を持てるものが見つからないようであれば、まずは自分がどんなタイプなのか
考えてみましょう。
コツコツ毎日取り組めるタイプであれば、観察や実験記録を中心にしたもの。
集中的に短期間で取り組むタイプであれば、ペットボトルで工作をしたり、
輪ゴムや乾電池どを使った動くオモチャを作ったり。
とにかく面倒くさがりで、遊びにしか興味がないタイプであれば、
海水浴にいったついでに貝がらや珊瑚を拾って工作をしたり。
あるいは、昆虫採集、植物採集などがあります。
大手企業の工場見学にいって、インタビューや結果報告のようなレポートを書く、
というのもそういったタイプには向いているでしょう。
お子さんが低学年であれば、自分のタイプはわからないでしょうから、
親御さんがどのタイプか見極めて、ネタを提供してあげましょう。
必要であれば、海や山へ連れて行ったり、工場へ連れて行ったりしないと
いけないかもしれません。
そんな暇はない、という方は実家へ帰省した際に、おじいちゃんに木や竹で工作をおしえてもらったり、おばあちゃんに郷土料理を教わったり、昔ばなしを聞くだけでも
立派なネタになります。
おじいちゃん、おばあちゃんとコミュニケーションもとれ、いいい思い出になるでしょうし、
何より時間もお金もかからないのでいいことづくしです。
ネタさえ見つかれば後は簡単!得意な科目はなんですか?
ネタをどう発展させて、研究といえるものに持っていけるかは、その子の得意科目によって、
変わってきます。
売られているキットは、工作か実験などが主流なので、
そういったことが好きで、向いている子供さんには最適です。
でももし苦手なら、やっつけ仕事のようになってしまい、中途半端な出来になってしまいます。
自由研究は、結果を重視するものではなく、どう展開して研究を深めていくか、
という過程を重視します。
だからこそ、興味をもてるネタ選びが大切なのです。
私の場合、はるか昔の話になりますが、夏休みの宿題はいつもぎりぎりまで
放って置くタイプでした。
ですから、自由研究のテーマすら決めておらず、提出日の前日にあわててやる、
ということを毎年続けていました。
適当に工作をしたり、してもいない観察日記を捏造したり。
でも小学4年生の時に転機は訪れました。
例年どおり、やっつけ仕事の自由研究を提出するつもりでした。
テーマも思い付かないまま、家においてあった百科辞典をとりあえず手に取り、
第一巻の一番最初にのっていた原始人の記述を丸写しして提出したのです。
後日、先生に呼び出されたので、ああ、怒られる!と思っていたところ、
思いがけず誉められてしまいました。
何十ページにもおよぶものだったので、すごい労力だ、ましてや誤字脱字がいっさいなく、
写し間違いもいっさいない、と言われてしまいました。
先生にはすっかりばれていたようなのですが、優しい先生だったので、怒られることはなく、
かえって罪悪感に苦しみました。
「今度は一度全部読んでから、自分の言葉でまとめようね。」と言われ、以後肝に命じるようになりました。
ネタは一般的だったのに、予期せぬ方向へすすんだ我が子の自由研究
私には成人した二人の息子がおりますが、残念ながら二人とも私に似て面倒くさがり
でした、毎年自由研究は、できそこないのペットボトルの工作をとりあえず提出していました。次男が2年生の時、学研の付録にリトマス試験紙がついていたので、
海や川の水を採取して調べてみてはどうか、と提案しました。
しぶしぶ言われるままにやっていたようなのですが、途中から違うものを調べ始めました。
自分のおしっこです。まあ確かにこれなら毎日採取できるし、忘れることもないかなあ、と思い、まかせていたのですが、自分のものだけでは飽き足らず、家族みんなに紙コップを差し出して、ねだってくるようになりました。
さすがに抵抗はあったのですが、息子のためと思い、協力しました。
おしっこだけではなく、汗や唾液まで採取しては調べていました。
その後、食べ物や体調によって色の変化があることや、
家族でおなじ食事をしていても違いがあることなどに気づき、まとめていました。
勉強もスポーツも夢中になることなく、知らない間に成人していた息子ですが、
あの夏休み自由研究が、熱心に物事に取り組めた、最初で最後の経験だったかもしれません。
長男も勉強嫌いで、海水浴のついでに貝がらを集めて、箱に張り付けて毎年提出していました。貝殻の種類や特徴をまとめるぐらいはすればいいのに、箱を1つだけの愛想のないものでした。
ある年、入りきらない大きな貝殻を写真に撮ってはりつけたところ、とてもきれいで、
そこからは写真と貝殻を組み合わせるパターンになりました。
今のようにパソコンで加工したりできなかったので、アナログ的な作業でしたが、
結構な大作を作るようになっていきました。
このことがきっかけかどうかはわかりませんが、その後芸術関係の大学に進学し、
芸術関係の仕事に就いています。
まとめ
自由研究に正解不正解はありません。一生懸命取り組めたかどうかが大事なので、
先生の評価もきにすることはありません。ただどんなものにせよ、先生には熱意は伝わります。
好奇心旺盛な子供なら、少しきっかけを与えてやるだけで、あとは自分で頑張れることでしょう。
自由研究は夏休みの思い出をひとつ増やしてくれるものです。
せっかくのチャンスなので、思いっきり楽しみながら頑張ってほしいものです。